『 クラゲ 』

一枚のガラスを隔て我は我クラゲはクラゲの今を生きをり


ひとりで水族館にやってきた女性の主体を想像しました。何か悩みを抱えているのかもしれません。けれど、「漂っているだけに見えるくらげにはくらげの生き方がある」「私は私で生きていけばいい」とふと思う。そんな前向きな歌として読みました。逆にほの暗い歌として読める気もしますが、私は前向きな解釈のほうで(笑)
「我は我クラゲはクラゲ」の日本語のリズムも心地よいです。
夏山栞さん

ガラスを隔てて見つめているクラゲを主体は同じ命を持つもの同士と感じているのだと思います。命ある限り生きていく、という点ではヒトもクラゲも同じ。ふわふわと漂うクラゲから主体はポジティブな何かを受け取ったように読みました。
諏訪灯さん

たった「一枚のガラスを隔て」ただけの「我」と「クラゲ」。形も生態も全てが真逆とも思われるほど違うのに、今、同じ時を生きている。何だか不思議な感覚が伝わってきます。
「我は我クラゲはクラゲ」のリフレインが効いていていいなと思いました。
大西ひとみさん

たった一枚のガラスを隔てているだけなのに、全く違う時間が流れている不思議。それぞれに不自由さはあるけるど、そこで生きなければならないという主体の意思のようなものを感じました。
可奈美さん

「一枚のガラスを隔て」で、水族館などにいるクラゲの全形が見える感じがいいなって思いました。
しま・しましまさん

読んですぐ、この主体と同じような光景にたった感覚になりとても納得させられました。言葉の繰り返しのリズムも心地良くて、繰り返すことで主体とクラゲ生き方もそれぞれであると強く伝わってきているような気がしました。
しちみとうさん

ただ生きているのではなくて「今を」生きているというのがいいですね、
きつねさん

主体はおそらく水族館でクラゲを見ているのでしょう。人間とクラゲは全く違う種類の生き物で、おそらく思考も思想も異なると思われます。しかし、今を生きているという点ではどちらも同じであり、この一見当たり前に見えてなかなか気づかない事実を映す良い短歌だと思います。リズムも端正です。
橙田千尋さん

水族館のクラゲの前にいるのでしょうか。
一枚のガラスを隔てて対峙する「我」と「クラゲ」の生。それぞれが持つ「今」という時間という、どこか哲学的な描き方がよいですね。
桔梗さん

輪廻転生、そして人生いろいろ、ですね!
ふるさとの春さん

情景の描きかたがいいですね。主体の孤独がひしひしと伝わってきます。
あひるだんさーさん

「我は我」「クラゲはクラゲ」なんて当たり前のことなのに、自分という存在を肯定されたような気持ちになります。時間がたつほどじわじわと心に染み渡りました。いい歌ですね。
倉橋千帆さん

たった一枚のガラスを隔てて、まったく違う生き方をする主体とクラゲとの対比がシンプルで強烈な印象になります。今を生きるというところにも、生命の一瞬を捉えていて好きな歌です。
ただようさん

きっと凛とした主体の生き方と、ふわふわと漂っている(だけに見える)クラゲとの対比が鮮やかで心に残る一首です。当たり前のことかもしれないがそこを切り取り、上手く表現されていて味わいのある歌だと思います。
木蓮さん

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