『 雌雄 』

花火にも雌雄があるらし満天の恋に見惚れるゆびさきからむ


花火に雌雄があるなら花火大会は求愛のための一夜だろうか。空いっぱいの恋の花を主体は誰と見上げているのか。恋人か、恋人ではないが好きな相手か。互いに意識し始めている幼なじみ同士と読むと甘酸っぱい。「花火にも男と女があるんだって」などと軽口をたたきながら見ているうちにその美しさに圧倒され、ふと触れた指が自然と絡むに至って自分たちも男と女であることに気づく。瑞々しい一瞬を切り取っていて想像が広がる。好きな歌である。
二宮 隼人さん

これはいろっぽいうたですね。切り取ったシーンのうつくしさもさることながら、二句切れの文語体のなめらかさが一首の雰囲気を盛り立てて、いいですね。
(それと前評の方の鑑賞がとても素敵ですね。とてもいい読みだと思いました)

宮本背水さん

「見惚れる」「ゆびさきからむ」で充分に気持ちが伝わってくるので、「恋」とわざわざ言わなくてもよかったのではないかと思いました。場面設定はとても好きなのですが、言葉を詰め込みすぎている感じを受けます。
えんどうけいこさん

花火にも雌雄がある、というところから花火大会を「満天の恋」とする表現がとてもみずみずしいです。夜空いっぱいの打ち上げ花火の情景から、結句でふたりの指先までフォーカスしていく繊細な視点移動も巧みだと思いました。
七緒さん

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