『 雌雄 』

ネジにでも雌雄はあって黙々ときみはきれいなナットを選ぶ


オスネジ、メスネジというのを聞いたことがあります。「黙々と」がいいですね。作業所や工場でネジを扱う細やかな作業に集中する、寡黙な青年の姿が浮かびます。
シュンイチさん

ネジの雄雌、聞いたことがあります。それを考えると、ネジを回し込む何気ない行為も、違った印象をもってくる気がします。
遠木音さん

ネジの雌雄、技術家庭の科目で習った記憶があります。普段はDIY はしないのであまり縁がなく忘れてましたが思い出しました。黙々と綺麗なナットを選ぶ。性能のより良いものを選んでるきみは、知らず知らずのうちに種族保存の本能で選んでるのでは...とDNA の螺旋構造にも思いを馳せました。無機質な作風のなか、秘められてることは深いと思います。
えだまめさん

ナット、つまり雌ネジですね。あくまでただの日常的な景として読むか、あるいは隠喩として読むかというのは、それぞれの短歌観もあるかと思いますが、個人的には断然、隠喩的な意味を含むものとして捉えた方がおもしろくなる歌だと感じます。もちろん一義的には日常詠として捉えた上で、その光景を見ながら主体が「きみ」に感じてしまった不穏な雰囲気、黙々ときれいなナットを選ぶという行為に「きみ」の女性観を見ていたのではないか、という風に読みました。もちろん一首には主体の感情は一切書かれていないわけですが、上下を繋ぐ腰の句の「黙々と」というところが、ちょっと意味深長な感じがでていいですね。
宮本背水さん

主体は女性、雌ネジを選ぶ「きみ」は男性なのかなとイメージして読みました。
「きれいなナット」を選ぶ男性の手はきれいなんだろうなと連想させ、指の長い手が浮かびました。「黙々と」作業をするその手を見つめる主体の女性的な気持ちを感じました。
大西ひとみさん

きれいなナットを黙々と選ぶ…その行為にどんな意味があるのか分からないけど、不思議に惹かれます。
nonたんさん

主体や「きみ」がお仕事がそういうお仕事(工場系)の方なのでしょうか。ネジやナットというモノにも雌雄(形状上の区別として)がありますが、そんなものであっても「きれい」という基準は存在し、選ばれてゆく。選ぶきみの無慈悲さのようなところに何となく複雑な思いを抱いていそうな主体の姿を思い浮かべました。

桔梗さん

たくさんの評をありがとうございました。
天田銀河さん

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