『 雌雄 』

夏休みじいちゃんみたいなばあちゃんと生きる分だけ野菜をもいだ


読むひとのこころを優しく包み込んでくれるようなあたたかな歌ですね。年を重ねることも素晴らしいと思わせてくれます。下の句で「野菜」をただの食べ物としてだけでなく私たちと同じ生き物として見ている視線もとても好きです。
ルナクさん

「じいちゃんみたいなばあちゃん」がいいです。夏休み、野菜、もぐといった言葉の選択もよく、まさに夏の生命力を感じさせます。
シュンイチさん

いますよね、じいちゃんみたいなばあちゃん。幼い口調で語られる一首に、この修飾詞がおおらかさを感じさせてくれます。そのおおらかさが下の句の「生きる分だけ野菜をもいだ」に繋がっていって、作物を手にするということ、食べるということ、生きるということへ主体が知った感動を伝えてくれているようです。ただ一方で子どもの口を借りて書かれた一首の造りに、言葉の流れとしての理知や格式に欠ける部分があると感じます。あくまで私個人の好みですが、この歌に限らず、幼い子どもに仮託した一首を読むときにそうした部分が気になります。
宮本背水さん

「じいちゃんみたいなばあちゃん」と一緒に野菜をもいでいたのは、おそらく主体の身体つきにまだ男女らしさが出てこない年齢の思い出ではないかと思います。男女の差、年齢の差などは本来、生命には関係ないのだと思わせてくれるような力強い歌。「生きる分だけ」という表現がとくに秀逸だと感じます。
えんどうけいこさん

じいちゃんみたいなばあちゃん、たまに見かけます。お年寄りって、雌雄を超えつつある存在なのでしょうか。雌雄ではなく一つの「いのち」となりつつあるばあちゃんと、生きる分だけの野菜をもぐというのが素敵です。
遠木音さん


とてもよい歌だと感じました。特に下の句が主体とばあちゃんの、感謝の気持ちを持ちながら誠実に生きている様子をよく表していると思います。ただ題の使い方という点では少し弱いように感じました。



かざなぎりんさん

お題が「雌雄」だったので、ほかに比べると、ちょっと弱いかなあと思って選ばなかったのですが(ごめんなさい)、お歌としては好きです。とくに下の句がいいです。「生きる分だけ」「もいだ」にたくましい生命力を感じました。
岡桃代さん

主体は「夏休み」だから手伝いをしているのでしょうか。「じいちゃんみたいなばあちゃん」は、女性らしさが抜けておじいさん(年老いた男性)に似ているという意味なのか、それとも似たもの夫婦で(配偶者としての)おじいさんに似ているのかはわかりませんが、いずれにしろ年老いても農作業をしているようなしっかりとした「ばあちゃん」なのでしょう。「生きる分だけ」野菜をもぐというのは主体が考えた言葉というよりは、その「ばあちゃん」からの教えのようなものなのかなと思いました。
子供目線の歌の素直さがこの場合は成功しているように思います。

桔梗さん

歌題『雌雄』で「じいちゃんみたいなばあちゃん」の歌というのは、歌題を活かしきれているかは別として、とてもユニークに感じました。下句が、抜群にいいです。「生きる分だけ」というのが特に。「夏休み」からはじまって「野菜をもいだ」とおわる構成も、一読したときはやや拙いかとおもいましたが、そのたどたどしさが、子どもの夏休みの日記の一文をおもわせて、この歌をよりよく見せているのかなあ、とも。その日記調のなかで、やはり「生きる分だけ」が光ります。つつましく、しかし力強く生きることの尊さが伝わってきます。
西村曜さん

ありがとうありがとうございました!
えだまめさん

Name
Text
 誰でもいつでも選評を送れます。

好きな人

知己凛 ルナク 寿々多実果 衣未(みみ) WPP シュンイチ 可奈美 加治小雨 遠木音 えんどうけいこ 太田宣子 西村湯呑 けら 侑子 ひの夕雅 淡海わこ 久哲 森下裕隆 中牧正太 みやこどり 萩野聡 西村曜 民生 桔梗 静ジャック 須磨蛍 CIPHER

35代目 うたの人 総選挙

うたの日