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巣立ちの日廊下でひとつ伸びをしたこの窮屈さは悪くなかった


青春の分かれ目のワンシーン、そこに現れる複雑な心境を余すことなく表現できていると思います。
ふと感じたのですが、この主体は人間と限定しなくても、またおもしろいかもしれません、って脱線ですかね、スミマセン。
松岡拓司さん

窮屈さは同時に守られているということですよね。自由になりたいけどこの心地よさから離れてしまうという寂しさや不安のような気持ち。でも主体は若い。この先どう道を拓いていくのか楽しみです。
寿々多実果さん

学校生活を窮屈だと感じながらも卒業の時に悪くなかったと思えるのは、それだけ充実した日々だったのでしょうね。「廊下でひとつ伸びをした」が、これからまだまだ伸びしろがあるであろう主人公の若さと重なって心地よい表現だと思いました。
ミオナマジコさん

中学生?高校生?学校生活を振り返って伸びをしながら「悪くなかった」なんて言い回しをする冷静さというか老成ぶりがなんとも良いですね。前向きな無常感すら感じられて私的「魅力的な主体」第一位です。
WPPさん

廊下で伸びをする素直さと「悪くなかった」というどこか冷静で大人ぶった言い回しの複雑さが好きです。
情景がありありと思い浮かんできます。卒業の晴れやかな寂しさを捉えた、とても好きな歌です。
なぎさらささん

一読してすぐには分からなかったのですが、他の方の選評を拝見して、制服の窮屈さを「悪くなかった」と思える作者が羨ましくなってきました。当時はそんな事思わなかったなあ〜
いっくんママさん

在学中は、校則や「中学生(高校生)らしさ」という枠に縛られ、窮屈さを感じていたのでしょう。
また、伸びをすることで小さくなってしまった制服がより窮屈に感じられるという読みも出来ます。
「伸び」「窮屈さ」に二重の意味を込めることで、主体の体と心の成長が読み取れます。廊下という背景もいいですね。
倉橋千帆さん

学生時代というのは窮屈に思えますが、守られているのだと思います。校則や制服や、教室の移動の導線もだいたい決まってきます。この廊下を通る最後の瞬間なのかと思いました。悪くなかった、というのが感傷的ではなく、大人になろうとしている印象を受けました。
仙冬可さん

「巣立ちの日」は卒業式。学校が嫌だという人も多いのかもしれませんが、主体にとってはそう悪いものではなかったのでしょう。むしろ「悪くなかった」という言葉は、率直に学生生活を謳歌したということの恥ずかしさからの控えめな表現という感じもします。ちょうどわたしたちがあえて短歌という定型を好んでいるようなところと共通しているのかもしれません。
桔梗さん

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